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09年の専属契約仮処分の申請に対する決定文

09年7月31日、3人のメンバーがSMに対して専属契約効力停止の仮処分の申請を法院(裁判所)に提議しましたが、それから約3ヶ月後の10月27日、法院(裁判所)がこの件についての決定を下しました。

今回は、この決定文の全文を紹介したいと思います。SMがこの仮処分の決定について異議を提議した件については、先日棄却されましたよね。

この一連の過程を理解するには、まず裁判所がどういった内容で決定を下したのか、はっきりと確認する必要があります。
さてこの決定文、とても長く、また法律用語も出てきて翻訳するのも時間がかかりました。是非、時間をかけてゆっくりと読んでください。まずは分かりやすく要約してみようと思います。







メンバーたちの仮処分申請の趣旨と、各趣旨の内容に対する裁判所の決定

1. 3人とSMの専属契約の効力が存在しないという本案訴訟の判決が下されるまで、3人とSMの間の専属契約の効力を停止する。 (棄却)

2. SMは3人の芸能活動に関して、下記の行為を行ってはならない。
 イ) 放送社、音盤制作社、広告企画社、公演企画社などの第三者と諸般の契約を交渉したり締結する行為 
   (認容)
 ロ) 3人の意思に反して、3人に個別または共同で芸能活動を要求する行為 (棄却)
 ハ) 放送社、音盤制作社、広告企画社、公演企画社などの第三者に対して、3人の芸能活動に関する異議を提
   議したり、活動の禁止を要請する行為 (認容)
 ニ) 専属契約が有効であることを前提にして、3人の自由な芸能活動を妨害する一切の行為 (認容)

3. SMが項目2の命令に違反する場合は、違反する行為1件につき1千万ウォンを3人に支払うこと。 (棄却)


そして下記は、決定文の内容を項目ごとにまとめたものです。


裁判所の判断の前提
善良な風俗、その他の社会秩序に違反する事項を内容とする法律行為は無効(民法第103条)。私的自治(個人の私法上の法律関係を、個人の自由な意思に基づいて律すること)の実現手段である契約の自由の原則は、法秩序が許容する範囲内でのみ認められる。


1. SMとメンバーたちの契約時の力関係について

SMの主張
5回に渡る付属合議の過程で、メンバーたちはSMと対等であったり、より優越な交渉力を持つ協商主体であった。

裁判所の判断
認められない。メンバーたちはSMの主導的な選択に順応するしかない立場で、最初の契約と1回目の付属合意を締結する。歌手としての地位を築き上げた後に締結された残りの付属合議の過程でも、依然としてSMと対等な交渉力や協商力を確保できないまま、SMの公正取引委員会の是正措置や関連訴訟での裁判所の判決家内容を反映したり、またはメンバーたちの地位を考慮した経済的な施しをもって一方的に提示した修正案を、具体的な協商なしに、そのまま受け入れただけである。


2. 契約期間について

裁判所の判断
13年の契約期間は、SMが提示した韓国の歌手の専属契約の事例のうち、ごく一部(SMに所属する歌手のBoAとユ・ヨンジンの15年という例)を除くと最長期間に該当する。メンバーたちが芸能人としての全盛期のほとんどの期間が、この契約期間内に属することになり、その芸能活動に関する全ての権利がSMに帰属する可能性も非常に大きい。


3. 解約権

裁判所の判断
SMは契約の解約権を保有しているが、メンバーたちの契約解約権または選択権自体を一切取り上げていない。


4. 損害賠償額の予定条項について

専属契約書上の事実
メンバーたちが契約を解約しようとする場合は、SMに損害賠償として総投資額の3倍、および残りの契約期間の逸失利益の2倍を賠償しなければならない。

裁判所の判断
規模自体も行き過ぎたものだが、算定基準となる概念も主観的・可変的であるばかりか、メンバーたちのように最上級の人気を得ていて経済的にも成功した所属芸能人であるほどに、その賠償規模を拡大させることで、契約関係からの離脱を更に徹底して遮断する手段として活用される可能性がある。
その反面、SMが契約を違反した場合の損害賠償予定額や違約に対する罰則については、何も決めていない。
結局、損害の回復や契約違反に対する制裁という本来の目的範囲を超えて、ひとえにSMの収益を極大化させようと、メンバーたちが契約関係から離脱することを源泉的に封鎖することにより13年以上の契約期間メンバーたちをSMに隷属させる装置であり、このまま容認するのは難しい。


5. 契約期間と損害賠償額の予定条項について

SMの主張
投資の危険性が高い業界の特性上、新人の発掘や投資を促進し、育て上げた新人を競争会社に奪われることを防止するには、専属契約期間を長期にし、損害賠償額の予定を通して、これを強制するのは不可避である。

裁判所の判断
認められない。投資の危険性が高いという理由だけでは、長期の契約期間と行き過ぎた損害賠償の予定が正当化されるとは判断できない。投資の危険性の要素は、経営上の技法を適用して相当な部分を分散・緩和させることが可能だ。この事件の契約は、新規事業者の市場への参加を妨げる進入障壁として機能し、SMのような大型芸能企画社たちの市場支配力を更に強固にするだけである。


6. 海外進出のため長期の契約期間は不可欠という主張について

SMの主張
特に最初から海外進出を目的として結成された『東方神起』の場合、安定的な海外活動のためには、海外現地のエージェント社との長期契約が必須条件であったため、やむを得ず契約期間を13年に決めたのである。

裁判所の判断
認められない。仮に、SMの主張の通り、韓国の芸能界での成功を海外市場につなげていくためには、現地での安定的な活動期間の確保が必要だとしても、この事件でのように13年の契約期間にSMだけが一方的に契約関係の運営の決定権を持ち、メンバーたちは追加協議や契約関係の調整を要求できる最小限の権限さえも持てない構造からなる契約が、正当化されるとは判断できない。
権限と義務の配分が、少なくても契約内容の文面上では著しく均衡を失っている。
海外進出と関連しても、契約条件の調整を要求できる機会を持てるようにすることが望ましいと言えるのに、こうした期待に全く及ばないのはもちろん、非常に一方的な拘束関係で構成されており、海外進出のための長期契約の必要性という事由だけでは、他の全ての不均衡な条件を正当化するには足りない。



7. 収益の配分について


SMの主張
収益分配の条件もまた、前例がないほどにメンバーたちに有利なように運営されてきたため、契約内容に何の問題もない。メンバーたちの地位を考慮して収益分配の条件を一部改善した。

裁判所の判断
認められない。契約の主な内容である契約期間と損害賠償額の予定条項などをそのままにして、収益分配の条項を改善したとしても、SMの優越な地位を利用して締結された初期の専属契約の一方的な構造が維持される以上、契約の内容上の問題が治癒されるとは判断できない。


8. 総合的にみて

裁判所の判断
契約の主たる骨格はSMが優越な地位を利用して不当な支配力を行使し、メンバーたちには行き過ぎた反対給付や不当な負担を負わせて、その経済的な自由と基本権を過度に侵害するものであり、善良な風俗その他の社会秩序に違反した事項を内容とする法律行為であり、その契約内容の全部または一部が無効であるか、合理的な存続期間が過ぎたという理由から、その効力が消滅したとみなせる余地が大きい。


9. 仮処分について

民事執行法第300条第2項
「臨時の地位を定めるための仮処分」は、争いがある権利関係が本案訴訟で確定されるまでの間に、仮処分の権利者に発生する可能性のある著しい損害を避けたり、急迫な危険を防ぐために許される、応急的・暫定的な処分である。

裁判所の判断
メンバーたちとSMの正常的な専属関係が維持されるのは難しいと思われる。本案の判断(現在進行中の専属契約不存在確認の訴訟のこと)が長期間する場合、メンバーたちの独自的な芸能活動は大きく制約を受けるであろうし、これは契約関係の単純な経済的側面を超えて、メンバーたちの職業選択の自由と活動の自由など、憲法的な基本権に対してまでも申告な侵害要素として適用する恐れがある。
反面、SMの主張はほとんどが確信がもてないか不足である。
従って、本案訴訟で契約の有無が最終的に決定されるまでは、メンバーたちが独自的な芸能活動ができるようにする、臨時の地位を定める保全の必要性が認められる。



10. 仮処分の認容の範囲について


メンバーたちの仮処分申請の趣旨
専属契約の効力を停止すること。SMはメンバーたちの芸能活動と関連して、第三者と契約を交渉したり締結する行為、メンバーたちに芸能活動を要求する行為、第三者にメンバーたちの芸能活動に関する異議を提議したり、その禁止を要請する行為、その他のメンバーたちの自由な芸能活動を妨害する一切の行為をしてはならない。上の事項に違反する場合は、1件につき1千万ウォンずつをメンバーたちに支払うこと。

裁判所の判断
具体的な認容範囲についてみると、専属関係が維持されなくても、個別の事案でメンバーたちとSMの利害関係が一致する場合があり得るし、そうした個別の交渉を通して現在のようなグループ活動を続ける可能性も排除できない。保全処分の手続きの応急性、暫定性、執行可能性を考慮してみる時、SMに対して本案判断の時(専属契約不存在確認の訴訟の判決時)まで、メンバーたちの意思に反する芸能活動に関する契約交渉、締結の行為を禁止したり
メンバーたちの独自的な芸能活動に関して、SMの市場支配力を利用した妨害行為の排除を命ずることでメンバーたちの権利保護に充分だと判断される。
こうした範囲を超えて、本案の判断に先立ち、契約の効力を全面的に停止したり、SMのメンバーたちに対する芸能活動の要求行為などの禁止を命じたり、SMの禁止命令違反に備えてあらかじめ間接強制(違反時には1千万ウォンを支払うこと)を命じる実益や保全の必要性は認められない。








以上、裁判所の決定文の内容を要約してみました。

上の内容を見てみると、申請した内容の全てが認められたわけではなく、一部が認められたことになっています。これは、決定文でも説明されている通り、専属契約の関係ではなくても東方神起というグループでの活動をする可能性が全くないわけではないこと、また仮処分というのは本案の判決が下されるまでの応急的・暫定的なものであるということからのものです。決定文には、はっきりと独自的な自由な芸能活動を認めており、SMはこれに異議を提議したり、妨害してはならないと示されています。下の「続きを読む(read more)」に、この決定文の全文を掲示していますので、確認してみてください。


ちなみに、この決定文の中で申請人とは、専属契約の効力停止の仮処分の申請をした、ジェジュン、ユチョン、ジュンスの3人を指します。そして被申請人とはSMエンターテイメントのことです。そして、決定文の中に別紙と出てきますが、これは以前紹介しました専属契約書の全文のことです。つまり、専属契約書がこの決定文に別紙という形で添付されていたものです。


主 文
1. 申請人たちが被申請人のために各10億ウォンを供託したり、上の金額を保険金額とする支払保証委託契約の締結文書を提出することを条件に、申請人たちと被申請人の間の本案判決時まで、被申請人は
 イ. 申請人たちの意思に反して、申請人たちの放送、映画出演、公演参加、音盤制作、各種の芸能行事の参加
   など、芸能活動に関する第三者との契約を交渉、締結してはならず、
 ロ. 被申請人が関与しない申請人たちの芸能活動に関して、放送社、音盤制作社、公演企画社など第三者に異
   議を提議したり、申請人たちとの関係の中断を要求するなど、申請人たちの芸能活動を妨害してはならな
   い。
2. 申請人たちの他の申請を棄却する。
3. 訴訟費用の1/3は申請人たちが、残りは被申請人がそれぞれ負担する。

申請の趣旨
1. 申請人たちが被申請人との間の専属契約効力不存在確認の請求事件の本案判決の宣告時まで、申請人たちと被申請人が締結した別紙に記載した専属契約の効力を停止する。
2. 被申請人は、申請人たちの放送、映画出演、コンサートなどの公演参加、音盤制作、各種の芸能行事の参加などの芸能活動と関連して、
 イ. 放送社、音盤制作社、公演企画社、広告代行社、広告企画社などの第三者との諸般の契約を交渉したり締
   結する行為
 ロ. 申請人たちの意思に反して、申請人たちに個別的に、または共同で芸能活動を要求する行為
 ハ. 放送社、音盤制作社、公演企画社、広告代行社、広告企画社など、第三者に対して申請人たちの芸能活動
   に関する異議を提議したり、その禁止を要請する行為
 ニ. その他、別紙に記載した専属契約が有効であることを前提に、申請人たちの自由な芸能活動を妨害する一
   切の行為を行ってはならない。
3. 被申請人が第2項の命令に違反する場合には、その違反行為 1件につき 10,000,000ウォンずつを申請人たちに支払うこと。

理由
1. 事案の概要
記録および審問全体の趣旨によると、次の事実が疎明(確信ではなく、確からしいという推測を裁判官に生じさせる当事者の行為。または、これに基づき裁判官が一応の推測を得ている状態)できる。
 イ. 申請人たちは2004. 1. 14に1枚目のCDをリリースし、公式デビューしてから現在まで、国内・外で厚い
   ファン層を形成し、旺盛な活動を繰り広げている、男性5人組グループ「東方神起」の構成員たちであり、
   被申請人は音盤企画および制作、流通、芸能人マネージメントなどを主な業務領域とする大型芸能企画社
   である。
 ロ. 1980年代の中盤以降、国内の芸能産業の規模が拡張するに従い、被申請人は芸能人のスケジュール管理、
   出演契約の仲介のような単純な補助業務を超えて、長期的な投資と企画を通して有望な人材を直接発掘・
   育成し、音盤などの作品の制作、流通を主管し、積極的な広報と管理で所属芸能人の人気を形成、維持す
   る、専門マネージメントシステムを国内に先導的に導入した。グループ「東方神起」もまた、上と同じく
   被申請人の専門マネージメントシステムを通して育成された事例であり、申請人たちは芸能人志望生の時
   期から(申請人キム・ジェジュンの場合は約3年、申請人キム・ジュンスの場合は約6年間の練習生期間を経
   た)、非常な人気を謳歌するようになった現在まで、芸能活動はもちろん、日常生活の大部分を被申請人の
   全面的な管理に依存してきた。
 ハ. 申請人キム・ジェジュンは2003. 5. 14、申請人キム・ジュンスは2000. 2. 12、申請人パク・ユチョンは
   2003. 6. 30に、被申請人とそれぞれ最初の専属契約を締結してから、下記に記載した通り5回に渡って契
   約内容のうち一部を変更する付属合意(以上の最初契約および付属合意を合わせて「この事件の契約」とい
   う)をし、現在申請人たちと被申請人の間に適用されるこの事件の契約内容、およびその主な変更の内訳は
   別紙に記載した通りである。
            ジェジュン   ジュンス   ユチョン
   最初の契約   2003. 5. 14.   2000. 2. 12.   2003. 6. 30.
1回目の付属合意   2003. 12. 3.  2003. 12. 3.  2004. 1. 12.
2回目の付属合意         2007. 2. 16.
3回目の付属合意         2007. 12.
4回目の付属合意         2008. 10. 29.
5回目の付属合意         2009. 2. 6.


2. 被保全権利に関する判断
 イ. 善良な風俗、その他社会秩序に違反した事項を内容とする法律行為は無効である(民法第103条)。私的自
   治(個人の私法上の法律関係を、個人の自由な意思に基づいて律すること。)の実現手段である契約の自由
   の原則は、法秩序が許容する範囲内でのみ認められる。
 ロ. 先に見た基本的な事実関係を始めとし、記録および審問全体の趣旨によると、下記の事情が疎明される。
  1) 申請人たちのデビューする時期以前から、国内の歌謡界は被申請人のような専門マネージメントシステ
   ムを備えて、市場を分け合って独占している少数の芸能企画社の所属歌手たちにより主導されていた。
   これらの芸能企画社たちがオーディションなどを通して有望な人材を早期に発掘し、長期間の訓練・準備
   の過程を経て、大衆文化の主な消費層の欲求を満足させるイメージを具現したり、直接流行を先導する企
   画力を土台に、商業的な成功を収める例が増えるにつれ、個人的な資質に劣らず、所属社の名声や企画
   力、または広報力などのマーケティング能力が歌手としての成敗を左右する決定的な変数となり、こうし
   た現状は時が経つにつれ固着化しながら、大型芸能企画社の市場支配力は徐々に強化されてきた。一方、
   上のような専門マネージメントシステムの定着は、芸能企画社たちの立場からは芸能人の育成・管理など
   のための投資費用および危険の急増を意味し、これに芸能企画社たちは投資費用の回収を担保し、利潤の
   極大化を図ろうと、本事件の契約のように所属芸能人との間に他のマネージメント社での芸能活動を制限
   する専属契約を締結するようになった。
   こうした契約の背景と役割構造の特性上、専門化されたマネージメントシステムの環境で、芸能企画社が
   持つ取引上の地位は、専属契約の相手である所属芸能人(歌手)に比べ、構造的に優越なことが一般的な現
   状である。
   申請人たちもやはり、公式デビュー前に他の芸能人志望生たちと同様に、成功の条件である専門マネージ
   メントシステムを羨望し、被申請人の主導的な選択に順応するしかない立場で、最初の専属契約および1
   回目の付属合意を締結した。のみならず、歌手としての地位を構築した後に締結したその後の付属合意の
   過程でも、依然として被申請人と対等な交渉力や協商力を確保できないまま、被申請人が公正取引委員会
   の是正措置や関連訴訟での法院(裁判所)の判決内容を反映したり、または申請人たちの立場を考え合わせ
   た経済的な施しとして一方的に提示した修正案を、具体的な協商もなくそのまま受け入れたのである
   (従って、上の付属合意の過程で申請人たちは被申請人と対等であったり、より優越な協商力を持った協
   商主体であったという被申請人の主張は受け入れない)。
  2) この事件の契約の効力期間(第2条)を見ると、最初の契約の当時には、デビュー音盤のリリース日から10
   年であったものが、申請人たちのデビュー音盤のリリース日である2004. 1. 14. 直前に(長期間を歌手デ
   ビューのために努力してきた申請人たちとしては、協商力が最低点であった時期だと思われる)締結され
   た1回目の付属合意を通して13年に延長され、契約満期日は最短で2017. 1. 13.になる(申請人たちの個人
   の身上に関する理由により活動ができない期間だけ契約期間が自動延長されるため、まだ軍に入隊してい
   ない申請人たちの軍服務期間などを考えると、契約満期日はこれよりも更に延長されると思われる)。こ
   うした13年の契約期間は、申請人たちと被申請人が提示した国内の歌手の専属契約の事例のうち、ごく
   一部(被申請人の所属歌手であるBoaとユ・ヨンジンの15年の例など)を除くと最長期間に該当する。特に
   申請人たちは、新しい傾向や流行に敏感に反応する青少年を主たるファン層とする、いわゆる「アイドル
   スター(idol star)」であり、類似した性格の他のグループの前例に照らし合わせてみると、他の音楽ジャ
   ンルや芸能領域を開拓する場合は別論として、少なくても現在のような最上級の人気を謳歌する活動期間
   は非常に制限的であるものと思われ、場合によっては申請人たちが芸能人として得られる全盛期の大部分
   がこの事件の契約期間内に属し、その芸能活動に関するあらゆる権利が被申請人に帰属する可能性も相当
   なものである。
  3) また、この事件の契約では、被申請人の契約違反に対応する申請人たちの契約解約権、または選択権自
   体を一切挙げておらず、被申請人と合意して解約をする場合にも、別紙に見る通りの巨額の損害賠償金ま
   たは違約金を支払わなければならないことになっている(第11条第3項)。これは、被申請人は契約された
   内容の全部または一部を他社に移管して使用することができ(第3条第10項)、他社に申請人たちに対する
   管理を代行させることができ(第4条)、申請人たちの不始末な行動によりその活動を中止させ損害賠償を
   求めたり、損害賠償なく解約することができ(第11条第1項、第3項)、申請人たちの収益性や誠実度によ
   り契約の履行の如何を比較的自由に選択できる点と明らかに対比される。
  4) 一方、この事件の契約の損害賠償額の予定条項(第11条第2項、第3項)による時、申請人たちは契約の解
   約をしようとする時、被申請人に損害賠償として総投資額(広報費、その他のあらゆる形で支払われたり
   使用した諸般の費用)の3倍、および残余契約期間の逸失利益の2倍を賠償しなければならないが、これは
   その規模自体も過多であるが、算定基準となる「総投資額」や「逸失利益」の概念も主観的・可変的であ
   るだけでなく、申請人たちのように最上級の人気を謳歌して、経済的にも成功を収めた所属芸能人である
   ほどにその賠償金額の規模を拡大させることにより、契約関係からの離脱をより徹底的に遮断する手段と
   して活用されるものと思われる。反面、被申請人が契約を違反した場合の損害賠償予定額や違約の罰につ
   いては何も定められていない。結局、上の損害賠償額予定条項は、損害の回復または契約違反に対する制
   裁という本来の目的の範囲を超えて、ただ被申請人の収益の極大化に寄与しようと、申請人たちがこの事
   件の契約関係から離脱することを源泉的に封鎖することにより、先に見た13年以上の契約期間に申請人
   たちを被申請人に隷属させる装置であり、このまま容認するのは難しい。
  5) これに関して被申請人は、投資の危険性が高い業界という特性から、新人の発掘および投資を促進し、
   競争会社の無料乗車(ある会社が投資して育て上げた新人を、他の会社がデビューさせて、投資した会社
   は収益を得られなくなることをこのように表現したもの)を防止するには、専属契約の期間を長期に設定
   し、損害賠償額の予定を通してこれを強制することは不可避であり、特に初めから海外進出を目的に結
   成された『東方神起』の場合、安定的な海外活動のためには、国内での準備・検証期間、および海外現地
   のエージェント社との長期契約{日本での活動のため、現地のエイベックス(avex)エンターテイメント株
   式会社と締結したエイジェンシー契約期間は7年}が必須条件であったため、やむを得ず契約期間を13年
   と決めたものであり、収益の分配条件もまた、前例がないほどに申請人たちに有利なように運営されてき
   たため、この事件の契約内容に何らの問題はないという趣旨で主張している。
   しかし、芸能産業において、初期に新人を育成するのに多くの費用と時間がかかり、その中の少数だけが
   商業的に成功することから、投資の危険性が高いという理由だけで、この事件の契約のように長期の契約
   期間と程度が過多な損害賠償額が正当化されるとはみなすことはできない。投資の危険要素は、芸能産業
   の特性を考え合わせた財源の形成と危険配分に関する経営上の技法を適用して相当部分を分散・緩和でき
   るものと思われ、所属芸能人の成長段階、大衆的な人気、収益の展望などを反映して、契約の当事者双方
   が均衡のある選択の機会を持ち、損益配分に関する責任と権限を分け合える形態の契約がいくらでも可能
   であると思われる。その上、先に見た国内の歌謡市場の寡占的構造に照らし合わせて見る時、この事件の
   契約のような強制された長期の専属関係は、競争会社の無料乗車を防止するというよりは、むしろ新規事
   業者の市場への参入を妨げる侵入障壁として機能し、被申請人のような大型の芸能企画社たちの市場支配
   力を更に強固にするのみだと言える。
   また、被申請人が挙げているエイベックス(avex)エンターテイメント株式会社とのエイジェンシー契約
   の締結時点、期間などに関して特別な疎明がない点から、被申請人が主張している海外での活動期間の確
   保の必要性が、この事件の契約期間13年を正当化する事由になり得ると断定するのは難しいと思われ
   る。また、仮に被申請人の主張の通り、国内の芸能界での成功を海外市場へと連携されるためには、現地
   での安定的な活動期間の確保が必要だとしても、この事件でのように、デビュー以前の段階で最初に約定
   した13年の契約期間に、被申請人だけが一方的に契約関係の運営の裁量を持ち、申請人たちは追加協議
   や契約関係の調整を要求できる最小限の権限さえも持てない構造なっている契約が正当化されるとは判断
   しがたい。
   一般的に芸能人の専属契約の特性上、芸能人個人の活動の自由には相当な制約が随伴されざるを得ないと
   いう点を考え合わせてみても、この事件の契約書の内容自体を見る時、被申請人は申請人たちの「人気管
   理」という非常に抽象的な義務、およびスケジュールに対する通知の義務だけを負担する反面(第5条)、
   申請人たちは「活動に関する契約や約束を個人的にしてはならず、作品活動と演技にのみ専念」しなけれ
   ばならず(第1条)、被申請人が指定する者をマネージャーとして受け入れ、諸般のスケジュールに関する
   管理の代行を一任し、被申請人およびマネージャーが要求する日程に対する出演の義務を負い、毎年2枚
   以上の正規アルバムを制作し、それに伴う録音および芸能活動を遂行するが、アルバム制作の時期は被申
   請人が決め、申請人たちはこれに無条件的に従わなければならない(第6条)など、権限と義務の配分が、
   少なくても契約内容の文面上では著しく均衡を失っていると判断することができる。芸能企画社の立場で
   は、海外進出のために契約期間の長期化が緊要であるとしても、芸能人のマネージメント契約は単純な雇
   用関係やサービス提供の関係ではなく、全人的な活動の全般が管理対象となる契約だという点を考え合わ
   せると、海外進出と関連してもその将来のビジョンと計画、そして海外の協力社との契約内容などに対す
   る最小限の説明を提供してもらい、海外進出による契約条件の調整を要求できる機会を持てるようにする
   ことが望ましいと言うべきであるのに、この事件の契約はこうした期待値に全く及ばないものであるのは
   もちろんのこと、非常に一方的な拘束関係で構成されており、上のような海外進出のための長期契約の必
   要性という事由だけで、他の全ての不均衡な条件を正当化するには足りない。
  6) その他に、被申請人がこの事件の契約の主要内容である契約期間と損害賠償額予定の条項などをそのま
   まにしたまま、申請人たちの地位を考えて収益分配の条件を一部改善したとしても、被申請人の優越な地
   位を利用し締結した超長期の専属契約の一方的な構造が維持される以上、この事件の契約の内容上の問題
   が治癒されるとは見なせない。
 ハ. 以上の事情を総合してみると、この事件の契約の主な骨格は被申請人が優越な地位を利用して不当な支配
   力を行使し、申請人たちには過度な反対給付や不当な負担を負わせ、その経済的な自由と基本権を過度に
   侵害するものであり、善良な風俗、その他の社会秩序に違反した事項を内容とする法律行為として、その
   契約内容の全部または一部が無効であったり、合理的な専属期間が過ぎたことを理由に(SMとの契約書で
   の専属期間ではなく、合理的だと思われる専属期間が、最初の契約日から既に経過しているということ)、
   その効力が消滅したと見なす余地が相当であると判断できる。
   従って、申請人たちは被申請人を相手に、この事件の契約内容による専属関係の尊属を前提に、申請人た
   ちの意思とは関係なく、第三者と公演および出演、その他の芸能活動に関する契約を締結する行為の中止
   を要求し、更には申請人たちが被申請人の関与や介入なく、別途に行う芸能活動に対して異議を提議する
   などその他の妨害行為の禁止を求める被保全権利があると言えるものである。

3. 保全の必要性に関する判断
 イ. 民事執行法 第300条第2項で規定している、臨時の地位を決めるための仮処分は、争いのある権利関係が
   本案訴訟で確定されるまでの間に仮処分の権利者に発生し得る著しい損害を避けたり、緊迫した危険を防
   ぐため、またはその他の必要な理由がある場合に限り許される、応急的・暫定的な処分であり、こうした
   仮処分が必要であるのかについては、当該仮処分の認容の如何による当事者双方の利害得失関係、本案訴
   訟においての将来の勝敗の予想、その他の諸般の事情を考えて、合目的に決定しなければならない。
 ロ. この事件の場合、芸能人の専属契約は当事者の間の高度の信頼関係を前提として維持されるものだと言
   えるが、記録および審問の全体の趣旨により疎明される、この事件の申請の前後に表面化された葛藤要因
   と、それに対する双方の対処方式、およびその形態を見ると、申請人たちと被申請人の間のマネージメン
   ト契約の土台となる基本的な信頼関係は既に崩れたものと思われ、この事件の契約の有・無効を論ずるに
   先立ち、両者間にこれ以上の正常的な専属関係が維持されるのは難しいと判断される。のみならず、国内
   の芸能市場で被申請人が持つ影響力を考え合わせる時、この事件の本案判断が長期化する場合、その期間
   に申請人たちの独自的な芸能活動は大きく制約されるものと予想され、これは契約関係の単純な経済的な
   側面を超え、申請人たちの職業選択の自由と活動の自由など憲法的な基本権に対してまで、深刻な侵害要
   素として作用する恐れがある。反面、この事件の仮処分が認容される場合に発生する有・無形的な損害に
   関する被申請人の主張は、大部分が疎明(証拠の提出)がないか、不足である。
   従って、本案訴訟で権利関係の争いが最終的に判決されるまで、申請人たちが独自的な芸能活動を行うこ
   とができるようにする、臨時の地位を決める保全の必要性もまた疎明される。
 ハ. 但し、この事件の申請の具体的な認容範囲に関しては、この事件の契約に期して申請人たちが負担する主
   な義務である芸能活動は一身専属的な作為債務であり、他人により代替できるものではないため、この事
   件の契約の無効または効力喪失が判決として確定される前でも、申請人たちがその履行を拒否する場合、
   被申請人が申請人たちを相手に損害賠償などを請求する他にその強制履行を求める方法がない点、たとえ
   この事件の契約による専属関係が維持されないとしても、個別の事案別に申請人たちと被申請人の利害関
   係が一致する場合がある可能性があり、そうした個別の交渉を通して現在のようなグループ活動を続ける
   可能性も排除できない点、 既往の活動による収益配分の比率など、この事件の契約の一部の条項は仮処分
   段階で無効だと断定しがたく、今後必要な精算の基礎となり得る点、その他に保全処分の手続きの応急
   性・暫定性・執行可能性などを考慮する時、この事件の申請趣旨のうち、被申請人に対して本案判断時ま
   で申請人たちの意思に反する芸能活動に関する契約の交渉・締結行為を禁止したり申請人たちの独自的な
   芸能活動に関して被申請人の市場支配力を利用した妨害行為の排除を命ずることで、申請人たちの権利保
   護は充分であると判断される。従って、その範囲を超えて本案の判断に先立ち、この事件の契約の効力を
   全面的に停止したり、被申請人の申請人たちに対する芸能活動の要求行為などの禁止を命じたり、または
   被申請人の禁止命令違反に備えて、あらかじめ間接強制を命じる実益や保全の必要性は認定しがたい。

4. 結論
以上のことから、この事件の申請は、主文第1項に記載した範囲内で理由があり、担保提供を条件にして認容し、残りの部分は理由がなく棄却するものとし、主文の通り決定する。

2009. 10. 27.


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Posted at 2011.02.22 (22:54) by () | [編集]
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Posted at 2011.02.22 (23:30) by () | [編集]
j-kiko 様へ
コメント、ありがとうございます。

そう言っていただけると、時間をかけて翻訳した甲斐があったなと思います。決定文の内容自体が難しく法律用語が多くて、私自身も翻訳しながらなかなか理解できなかった部分もあったのですが、そういった部分をなるべくわかりやすくするよう、気を使ってみました。

これからもよろしくお願いします!
Posted at 2011.02.22 (23:49) by かずみ@韓国 (URL) | [編集]
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Posted at 2011.04.30 (23:00) by () | [編集]
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